おかわりください

観劇したりイベントにいったりの記録です。基本的に自分メモ

戦い続けるということ・舞台刀剣乱舞「ジョ伝」

今年の生現場納めが刀ステでした。
夏の義伝があるからこそ余計に一瞬だけのように思えた刀ステ。そういえばこれはサイドストーリーであったな、ということをふと思い出したのですけれど立派な本筋では??という物語でした。

以下ネタバレなどもりもりしながらの感想です。

 

 

 

見てきたのは東京千秋楽。もう少し見たい気持ちもあったし、チケもあったのだけれど別の予定あれそれで見たのがもう東京楽って、あれ?一昨日始まったよね。狐に化かされたかのような気持ちでしたが、当日別舞台の展示会を見てから行ったので頭がもうおかしくなっていました。
席はちゃんと確認してなかったけれどドセンが来たのですごい嬉しかったー。あんステもそうだったのだけれど、一回しか見ない舞台であるならばできればドセンで見れるのが一番うれしい。何回か見るのなら見切れとかサイドとかでもいいのですけどあれはあくまでイレギュラー。
見れないものがあまりなかっただろうな、ということを前提に置いてあえて言いますけど、TDCは演劇といものを見せるのには向いてない箱だと思う。色々きつい。椅子が硬いとかそういう問題じゃなくてね。あと、色んな販売物予約受付の動線が酷かったんだけれど他のTDC演目もこうなの?フォーマットないのだろうか…


と、一旦アレな事をぶちまけた上で本題の演目のお話。
いやあ、とても面白かった。これは確実にゲームをやってる人が面白くて好きな演目だった。過去作の中で一番ゲームシステム通りに(あくまで過去作との比較)色んな事を展開して「そうそう、そうだよね」と審神者が共感するのを感情の部分ではなくてシステムの部分に特化してきたジョ伝。
あれか、某支部で見た、みたいに凄い言われてたのをリサーチしましたか、ってちょっと思ってしまってごめんですよ。
そもそも刀ステ本丸のお話の最初、虚伝が「2部隊同時出陣」というのをぶちかましているので相当イレギュラーな本丸ではあるから、ゲームシステムの部分が歪んでいてもまあ別にいいかなっていうか、物語を見たいっていう人が多い気がするんだけれど、今回のジョ伝はゲームの中のお約束であったり、そうだった!って思い起こさせる事象が審神者を始めた初期に体験している事が多いので審神者共感型舞台刀剣乱舞だったのかもしれない。
その内の一つが初期刀の顕現。山姥切国広が初期刀である事は今までも触れられていたけれど、初期刀の顕現を今回披露してくれたので山姥切初期刀の友達とライビュ見にいくのが最高に楽しみになった。桜が舞う中、自分が選んだ最初の一振りが顕現してくれるのを三次元で見れるの素敵だよ。ちなみに私の初期刀は歌仙兼定です。あの瞬間の審神者たち、きっと自分の初期刀で想像してきゅんとしたに違いない。
もう一つが今までも山姥切が話していた「過去に自分が犯してしまったこと」が今回繰り広げられる訳ですけど、いやあ想像はしていてその事象は大体想像通りだったけれど、ゲームしていると初期勢の皆さんきっとあぁいうことめっちゃくちゃあったと思うんですよ…私は普段ほとんどゲームをしない人だったのでシステムそのものが分からなくて、遠征に行ける第二部隊を解放できなくて*1資源もなくて、資源マスも玉鋼の所にいかない!どうしたらいいのか分からない!!でもレアっていう刀欲しい!と資源がないくせにレア太刀レシピを回す(しかし毎日の日課完了できてない)ダメ審神者だったのです…どれくらい酷かったというと、当時うちに来てほやっほやだった江雪はレベルが11に行くか行かないかで5面に連れて行かれました…
そして私もね…ふふふ…まだ大丈夫かな…って思ってね…山伏折ったんです
ネタバレするよ、とは書いたけれどあまりに自分で悲しくなって色を変える。
トラウマが全盛り過ぎて変な声が出るかと思ったけれど、それより先にスクリーンに大写しになったSZKHRK御大のお顔(どう見ても新録)にもおひぇえぇぇって声を堪えていた。
すごい、舞台刀剣乱舞三日月宗近はすずきひろきだぞ!!っていう圧がすごい。
前週に髑髏城見に行っているので余計に酷いです。何かの示し合せかな?っていうくらい。刀ステの話だからちょっとだけ触れますけど髑髏城は小田原の近くにあるらしいし、天に焦がれている天魔王をひろきさんがやってるし、髑髏城も本能寺の変の生き残りの話なんだぞ…「「入れ替わってる??」」
三日月宗近が存在しての物語がこの刀ステ本丸の本筋なのだとしたらサイドストーリーが山姥切が担うのは至極当然の話でした。
今回の話、途中であぁなるほどねーとおたくは二振り目(?)のまんばが出てきた所で気が付くけれど、それこそ今まで虚伝で示唆された「反転している」義伝で出てきた「同じ事象を何度も繰り返す」を踏まえている。
義伝と異なるのはそれを起こしたものに強制的に繰り返されているのではなく時間の流れに乗って、つまり時間遡行軍と基本的には同じ状態になっている。それをきちんと証明して種明かししてくれるのが凄く面白いなあと同時に「そうだ、何回もその戦場に出陣してるわ」ってなるやつです。そう考えると酷く酷な事を刀のつくもに強いている話なのだ刀剣乱舞は。
末満さんお得意の時間軸の行ったりきたりが後ろに出てくるあれのおかげで凄い分かりやすくて「そうや…でけえスクリーンはそうやって使ってくれ…」とkステの事を思い出しながら掌を握り締めました…。ずっと不安だった映像の使い方今回不思議に変なことしてなくて安心した。苦笑。
きちんと見える所にすべてのネタ晴らしを置いてあるので、2回目…と見る人は気をつけて見てみるとぜーんぶ最初からきちんとやっているのが丁寧だったな。ミステリ畑を通ったからなのかやけに辺りを観察してみちゃうので博多くんどうした?伏線か?って思ったらやっぱりそうだったし、ばみたんの手元にもちゃんとある。
虚伝が、オールスター夢の競演!!一夜限りのスペシャルドラマ!(の割に大層やったけど)だとしたら義伝が「あの興奮が再び!!」って新連載始まって、ひと段落ついた所で今回のジョ伝。前作二つに比べて感情の部分の揺さぶりではない所で揺さぶりをかけてきたのが大きかったなと思います。
あとはやっぱり山姥切をど真ん中に置いて成長物みたいにすると途端にドストレートになる。でも特出の三日月宗近様の気配が思いきり不穏なので早く返ってきてくそじじいしてください。


ストーリーの細かい事を追うのにはまだ整理がついていないので、おいおいとして今回凄く今後に対して気になった事。
〇三日月と骨喰の関係性から足利もしくは豊臣をやる?
〇やっぱり織田信長がほぼほぼ原因
〇一番最新の三日月宗近は御守をもっていない?
〇御守の行方が三日月→骨喰→山伏 だけれど、最後に山姥切と小夜が万屋に御守を買いに行くといっているので、三日月がさらに未来から来ているのであればまた一つ可能性が生まれそう
〇最新の時間軸の山姥切が「ここでお前を倒せば兄弟は折れないで済む」的な、おまえそれ時間遡行軍と同じことじゃ…ということを言ったのでお願いだから闇落ちしないでくれ
〇まんば、すこやかそうだから大丈夫かな
〇初期の本丸に大倶利伽羅もいるっぽい
〇虚伝→元の主の姿を遠目で見たけれど会えなかった。義伝→元の主に会って言葉を交わしたけれど自分の存在を伝える事は出来なかった。ジョ伝→元の主と会って、自分の存在を伝えた、というアップデート具合が今後にどうかかわってくるのかが怖い。
〇刀ステ本丸の三日月の元の主って誰認識になっているのだろう。
〇まんばとお小夜が特に顕著だったけれど、練度低い時と高くなった時の殺陣の違いが凄い。
〇殺陣といえば粟田口が相変わらず見た目かわいい、やる時は必ずKRSます!!で最高にいいです。薬研も鯰尾も一期もそうだった。
〇秀吉の顔が義伝から変わってるからもう歴史改修されてるかもしれない(たわごと)
〇ソハヤとたぬいいやつ
〇たぬ、あの本丸で古参っぽくて「へし」「まんば」呼びなのかわいい。支部の名残か。
〇お小夜は前回ヒロインだったけど、ヒーローになりました。
〇最初のモノローグの「懸命に生きた」に胸が痛くなっていた…なんだろうか。
〇山姥切がいう「物が語る故物語」にもうっ…ってなった。
〇長谷部くん二度目の乳首見せ。BGMがどうした??
〇最後のED曲、刀ステ版漢道だ~!!

刀ステの物語は、戦うのは刀剣男士だけれど歴史そのものに触れることは刀剣男士達はできなくて、そこは「人が」歴史を作っていくのだなあ、という所を義伝とジョ伝で確立したように思うのだけれど、物だった刀が人の思いを受けてつくも神になって、刀剣男士となって姿かたち、生きるための体を心を得て、人の歴史の改修を防ぐために戦うために生かされているのに、自分の気持ちのためには戦えないのは何だか切ないな、って前作の大倶利伽羅からこっちやっぱり思う所はある。
その思考を持ちながら三日月が「この本丸に強くあって欲しい」と三日月の希望を言っていたのを思い出しながら観ていました。

刀ステ面白いなあ…。
この、物が語る物語がどうなっていくのか、まずは今回の話がどう終わるのか、これから大阪、福岡と経て変わっていくところあるんだろうなあ、と思いながら大千秋楽をライビュで見るの楽しみにしています。

 

 

*1:笑ってもらいたいのだが任務達成を押してなくて、いつまでも任務完了できない=第二部隊を作れなかった